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マキで煮炊きや暖房をしていたかつての日本の不衛生な環境下では、 眼の病気(結膜炎・トラホーム)は避けて通れないものでした。 近世には貝殻に入った軟膏薬を使用していましたが、 明治4年(1871)には、岸田吟香が小瓶入りの「精綺水」を発売します。 明治~大正ころは、 小瓶入りの目薬を点眼用のガラス管(スポイト)を用いて使用していましたが、 昭和に入ると、瓶とスポイトが一体となり、 上部のスポイトゴムを押すと、下部の点眼口から目薬が落下するという、 両口点眼式のものが主流になりました。 しかし、昭和30年代末には現在のようなプラスチック容器が導入され、 ガラス製のものは姿を消してゆくのです。 写真の左から二つ目までは確実に、 信天堂山田安民薬房(現 ロート製薬)のものです。 同社では、昭和6(1931)年に両口点眼式「ロート目薬」を発売しています。 この2点は、表面に「EYE LOTION ROHTO」のエンボスがあります。 写真右のものは、商品名のロゴが無く、 その部分には紙ラベルを貼り付けるために、 滑り止めの縦筋がありません。 写真右のものを含めた3点全て、 ガラス自体に気泡が多く入り、型合わせ目が上部のスポイト部分にまで達しておらず、 器壁の厚みも均等ではありません。 全自動製瓶機導入以前の製品です。 点眼口は3者とも違いを見せます。 写真左の資料は点眼口中程に凸帯がめぐります。 写真中はネジ栓が被っています。 写真右は凸帯が無く、つるりとしています。 左と右の資料はキャップを被せるタイプでしょう。 恐らく右端のものは、ゴム栓だったのではないでしょうか。 市村慎太郎さんの研究を参考にすると、 左は昭和6年の発売当初に近い時期のもの、 その後すぐにネジ栓に変化し、 ここにはありませんが、 表面のエンボスが「EYE WATER ROHTO」と変化して、 終戦(昭和20年)を迎えるようです。 右側の資料は、型式変化から昭和20~30年代ころに位置づけられないでしょうか。
by tarov-e-log
| 2009-05-22 23:13
| 近現代ガラス瓶
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